父が認知症になったら母の生活費が出せなくなってしまう?家族信託によって対策を行った成功事例
状況
愛知県内にお住まいのAさん(女性・50代)からのご相談です。
Aさんのお父様はお元気なものの70代と高齢で、実家で奥さんとともに二人で暮らされています。お父様は老後の備えとして定期預金や普通預金で老後の費用を貯めており、それを使いながら生活しておられます。
Aさんは最近テレビで老後の対策に関する番組をご覧になり、その中で認知症による預金等の財産の凍結の危険性を知ったとのことです。
お母さまが主にお父様の預金で暮らしていることや、認知症になったり寝たきりになってしまった際に預金が引き出せなくなってしまうことに不安を覚えるという形でご相談いただきました。
信託のご提案内容
受託者:Aさん
信託財産:父の全財産(定期預金を含む預貯金)
受益者:父
帰属先:Aさん
家族信託を用いることで、お父様に何かあった際には預貯金をAさんが動かすことができるようになります。
そういった意味で、Aさんの不安を解消する手段として生前対策のうち家族信託をご提案させていただきました。
家族信託のメリット
老後の資金として、計画的に定期預金や定期積金をされている方もいるかと思います。
しかし、一生懸命に貯蓄をしても定期預金にしておくといざという時に預金が使えない可能性があります。
なぜなら、定期預金を引き出すには【定期預金の解約】をする必要があり、もし認知症や健康状態の悪化などの理由で判断能力が低下してしまうと、解約ができないためです。
認知症や健康状態の悪化が起きてから焦ることのないように、事前に家族信託を契約しそれによって万が一の際には受託者となっている方が定期預金を含む預貯金を動かせる状態を作っておくことが大事になります。