民事信託によって、父の死後の相続争いの対策をした解決事例

状況

愛知県内にお住まいのAさん(男性・40代)からのご相談です。

Aさんのお父様はお元気ですが高齢で、実家で一人暮らしをされています。漠然と心配ごとがあり、Aさんとしてもいろいろ勉強していて、信託か遺言かもしくは他に何か対策ができないか相談にいらっしゃいました。

想定される状況やご心配事としては

①相続に際し兄弟とうまく手続きや財産の分配ができるか。

②父が認知症になってしまったときに成年後見人を付けざるを得ない事態にならないか。

③そもそも財産状況を生前に整理し、把握する機会が欲しい。

など多岐にわたっていました。

信託のご提案内容

受託者:Aさん

信託財産:父の全財産(自宅不動産、預貯金、)

受益者:父

帰属先:Aさん、及び兄弟

信託をすれば、遺言の役割も果たせるというところで信託を選択しました。

家族信託を行うメリット

家族信託はあらゆる問題解決や対策を包括的に行えるという側面があります。

家族信託の手続きや検討をする際には、本人すら把握しきれていない財産状況や相続関係などを調査する場にもなり、ご家族で財産管理や相続対策について真剣に考える機会にもなりえます。

また財産の管理を跡継ぎに任せるという方法もあれば、今回のAさんのように管理は自身が行っても相続となれば、しっかり兄弟にも分配するといったような争続(相続で揉める)対策としてまさに遺言のような役割も果たすことができます。

上記、争続対策だけでしたら遺言で十分かもしれませんし、いざ認知症になってしまい成年後見を付けることで一定の解決ができることがあるかもしれませんが、事前にすべての対策を家族信託により一括して行う事で安心してご家族が生活できる状況が作れることが御座います。

状況に応じて必要十分な対策を一緒にご検討頂けるので、少しでも疑問や心配事がございましたら是非お問い合わせいただきたく存じます。